週 句
人々は、東から西から、また、南から北から、来て、神の国で宴会の席に着く。
ルカによる福音書 13:29
人々は、東から西から、また、南から北から、来て、神の国で宴会の席に着く。
ルカによる福音書 13:29
説 教 「惑わされないように」 :梅田 環
新しい神殿
ハガ2:1~9、Ⅱコリ6:14~7:1、ルカ21:1~9、詩48:2~12。
イエスは言われた。「惑わされないように気をつけなさい。わたしの名を名乗る者が大勢現れ『わたしがそれだ』とか、『時が近づいた』とか言うが、ついて行ってはならない。」
ルカによる福音書 21:8
天災や人災を〈世の終わり〉の兆候と看做(みな)し、ことさらに不安を煽(あお)り、信仰心を掻き立てる、という宗教団体の遣り口は、キリスト教会とも無縁ではありません。
物語は「やもめの献げもの」の話から始まります。彼女は、この後の一連の流れの中で、信仰に生きる者のモデルとして機能します。それは、貧しいながらも、持てる全てを神に捧げることのできる姿、自分の存在の根拠を神にのみおいて生きる姿です。そのような生き方が、一人ひとりの信徒たちの内側に確かに根付いているならば、来るべき「終末」において、どのように生きれば良いのかということはおのずから明らかになる、とルカは考えているのではないでしょうか。
貧困の中で、神にのみ信頼する者がいる一方で、神殿という宗教施設は壮麗に飾り立てられていました。けれども、イエスによれば、「一つの石も崩されずに……残ることのない日が来る」のです。堅固、かつ、きらびやかな、信仰の象徴たるべき建物よりも、確かに存在する者は何であるのか、ルカは知っています。そのように、人が神に信頼することを知っていれば、さまざまな天災や、また、戦争被害のような人災が拡大する中で、「惑わされる」ことなく、神に繋がって生きることができるはずです。
その神との繋がりは、困難や災害の中で絶望して、明日を生きることをあきらめるのではなく、そこになお自分の責任的関わりを見出させてくれます。
新しい神殿
ハガ2:1~9、Ⅱコリ6:14~7:1、ルカ21:1~9、詩48:2~12。
イエスは言われた。「惑わされないように気をつけなさい。わたしの名を名乗る者が大勢現れ『わたしがそれだ』とか、『時が近づいた』とか言うが、ついて行ってはならない。」
ルカによる福音書 21:8
天災や人災を〈世の終わり〉の兆候と看做(みな)し、ことさらに不安を煽(あお)り、信仰心を掻き立てる、という宗教団体の遣り口は、キリスト教会とも無縁ではありません。
物語は「やもめの献げもの」の話から始まります。彼女は、この後の一連の流れの中で、信仰に生きる者のモデルとして機能します。それは、貧しいながらも、持てる全てを神に捧げることのできる姿、自分の存在の根拠を神にのみおいて生きる姿です。そのような生き方が、一人ひとりの信徒たちの内側に確かに根付いているならば、来るべき「終末」において、どのように生きれば良いのかということはおのずから明らかになる、とルカは考えているのではないでしょうか。
貧困の中で、神にのみ信頼する者がいる一方で、神殿という宗教施設は壮麗に飾り立てられていました。けれども、イエスによれば、「一つの石も崩されずに……残ることのない日が来る」のです。堅固、かつ、きらびやかな、信仰の象徴たるべき建物よりも、確かに存在する者は何であるのか、ルカは知っています。そのように、人が神に信頼することを知っていれば、さまざまな天災や、また、戦争被害のような人災が拡大する中で、「惑わされる」ことなく、神に繋がって生きることができるはずです。
その神との繋がりは、困難や災害の中で絶望して、明日を生きることをあきらめるのではなく、そこになお自分の責任的関わりを見出させてくれます。