27│2022年07月03日 聖霊降臨5 宣教への派遣

週 句 いつも、塩で味付けされた快(こころよ)い言葉で語りなさい。
聖書    エフェソの信徒への手紙1章3節
説 教 「もっと、あなたがたへ」 高橋周也牧師
聖書    エレミヤ書30章18節~31章6節

「廃墟の上にあるべき姿を」
「都は廃虚の丘の上に建てられ、城郭はあるべき姿に再建される」(30章18節)
 エレミヤ書30~33章は「慰めの書」と呼ばれ、神様による救い(再建)が語られます。再建は「廃墟の丘の上」になされます。「廃墟の丘」とは、単にエルサレム神殿や街の状態を指すのではないと思います。そもそも民たちは、真の神を真の神としないことによって道を逸れて行ったのでした。ですから、そこにあった様々な過ちや不信仰・不道徳が幾重にも重なって、いまや丘のようになっているのです。そして神様は、それをなかったことにするのではなく、「その上に」あるべき姿を再建するのです。つまり「再建」は、瓦礫の後片付けから始まります。いわばマイナスからのスタートです。民は罪とその傷跡に向き合わなければなりませんでした。その人には到底太刀打ちできない困難に、主の御手が伸べられるのです。神様が関わってくださって、ようやく民は「あるべき姿」を取り戻すのです。
 その「あるべき姿」とは何でしょうか。それは「昔のように」(20節)なることですが、民が望んでいたダビデ・ソロモンの時代のイスラエル王国の「?栄」に返り咲くことではありません。それは「ヤコブの天幕の?栄」(18節)であって、エジプトを脱して、荒れ野で一つになり神を礼拝した日々のことです。「再建」は、神を賛美する民が「増やされる」(19節)ところ=礼拝の回復にあったのです。