04│2020年01月19日 降誕4 最初の弟子たち

週    句

わたしたちは皆、この方の満ち溢れる豊かさの中から恵みの上に、さらに恵みを受けた。
ヨハネによる福音書 1:16
説  教    「偉大なことを見る」    :梅田 環

最初の弟子たち
サム上3:1~10、ガラ1:11~24、ヨハ1:35~51、詩119:9~16。

さらに言われた。「はっきり言っておく。天が開け、神の天使たちが人の子の上に昇り降りするのを、あなたがたは見ることになる。」
ヨハネによる福音書 1:51

 「ナザレから何かよいものが出るだろうか」と、同じガリラヤのカナ出身のナタナエルは言います。「こんな小さな村から……」という思いを抱いていたからではないでしょうか。〈3.11〉、東日本大震災、東京電力福島第一原子力発電所事故から9年の時が近づいています。2017年、当時の復興大臣による「東北でよかった」発言が重なって思い起こされます。
 一方、ヨハネ福音書7章の「メシアはガリラヤから出るだろうか」という言葉を見ると、当時の社会の中で、「中央」から見た「地方」への差別的な感覚をも垣間見るように思います。主イエスは、このような隔たりを取り払い、偏見の眼差しをそれとは異なる地平へと向けさせる圧倒的な招きを示します。この招きを受け、わたしたちは、日々新たにされ、新しく主に従い行く者とされて行くのです。
 使徒パウロは、かつての自身について、「徹底的に神の教会を迫害し、滅ぼそうとしていました」と、告白します。そのパウロが、主イエスとの出会いを通して、新たにされ、「福音を異邦人に告げ知らせる」者として立てられます。迫害者から福音宣教者へと変えられ、福音が異邦人へと広がり行くのです。
 神と主イエスの招きによって新しくされた人たちの姿を心に刻みつつ、このわたしも、主との出会いを通して新たにされる恵みに与っていると言うことを感謝し、また新たに、主に従い行く者にされたいと願います。