17│2018年04月22日 復活4 キリストの掟

週    句

キリストと結ばれる人は、だれでも、新しく創造された者なのです。
コリントの信徒への手紙二 5:17
説  教    「新しい(?)掟」  :梅田 環

キリストの掟
レビ19:9~18、Ⅰヨハ4:13~21、ヨハ13:31~35、詩34:2~8。

あなたがたに新しい掟を与える。互いに愛し合いなさい。わたしがあなたがたを愛したように、あなたがたも互いに……
ヨハネによる福音書 13:34

 「自分自身を愛するように、隣人を愛しなさい」とすでに語られている(レビ19:18)。他者を愛するためには、まず自分自身を愛さなければならないのだが、わたしたちにはそれができない。
 そのようなわたしたちに、イエスは新しい視点を与えられる。「わたしがあなたがたを愛したように」愛する生き方である。わたしが自分を愛せているかどうかが問題なのではない。イエスがわたしを愛してくださっていることに、目を向け、イエスにしていただいたように、隣人を愛することが、新しい掟として示される。
 これらを語ったのち、イエスは十字架への道を進んで行かれる。そこでは、裏切り、嘲笑、暴力など、わたしたちの愛せない部分が具現化する。それは、イエスを傷つけ、ついには、死にいたらしめる。しかし、イエスは、そうした人々を愛し続けてくださる。そのようなイエスを見て、はじめて、わたしたちは隣人を愛することへと一歩を踏み出せるのではないだろうか。
 イエスは、まず、遣わされた場所で、愛を実践することを求めておられる。それは、家庭、学校、職場、地域など、それぞれに違っているが、その小さなコミュニティの中で、まず、イエスが示された愛を隣人に対して表さなければならない。この最も近い存在に愛を示さなければ、相手は愛されなかった自分自身をどう愛してよいのか分からずに苦しむのだ。わたしたちが愛の業を行ったとき、背後にイエスの働きがあることが証しされる。イエスは今なお生きて働く方、つまり復活の主であることが証しされる。